報道と議員 2012 12 23

 今回の総選挙で落選した衆議院議員は、
口には出さないが、心の中では、
日本のマスコミを恨んでいるでしょう。
 基本的に、日本のマスコミは、左寄り(左翼的)だから、
左派や左翼の活動は、大きく報道しても、
右派や右翼の活動は、ほとんど報道しないでしょう。
 たとえば、「脱原発」運動は、
連日のように、大きく報道し、
これが日本人の大部分の主張であるかように印象付けたでしょう。
 だからこそ、今度の選挙は苦しいと思っていた議員は、
このように考えたかもしれません。
「前回の選挙は、民主党ブームという風に乗って当選したが、
さすがに、今回の選挙は、厳しい。
 しかし、どうやら、今度は脱原発がブームなので、
脱原発を前面に掲げる政党に乗り換えれば
(あるいは、選挙活動で脱原発を主張すれば)、
今度も、楽勝ではないか。
いや、そこまで行かなくても、なんとか当選できるだろう」
 既存政党も、似たようなことを考えたかもしれません。
あわただしく、「2030年代までに原発ゼロ」を決めたことに対して、
ある週刊誌には、このような解説がありました。
「急いで、2030年代までに原発ゼロを決めたのは、
若手議員が選挙で苦しいからである。
 総選挙は近いが、わが党に対する逆風は厳しい。
これでは、若手議員は当選できない。
 だからこそ、原発ゼロを掲げて、
わが党に対する逆風を和らげて、
若手議員を助けたい」
 さて、衆議院選挙の結果は、ご存知だと思いますが、
念のために書いておきましょう。
 脱原発を前面に掲げた政党は、
121人の候補者を立てて、当選者は9人でした。
(公示前の勢力は、61議席でした)
 前出の既存政党は、選挙前の勢力が230人で、
選挙結果は、当選者57人でした。

































































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